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ダイナミックテスト法によるAD変換精度

1.概要

AD変換には、逐次比較式やΣΔ式のAD変換があります。
これらのAD変換の精度を求める方法として、ダイナミックテスト法があります。
AD変換は、入力されたアナログ値をデジタル値に変換します。
この時、アナログからデジタルに変換される精度が問題になります。
これまでの経験から、入力に変化の少なくても、連続動作している場合には、ダイナミックテスト法が非常に有効です。

2.ダイナミックテスト

ダイナミックテストには、ビート法、ヒストグラム法、サインカーブフィット法、離散有限フーリエ変換法の4種類あります。(下記参考文献)

エムデーシステムでのテスト法

弊社では、サインカーブフィット法を用いて精度確認を行っています。
構成を下図に示します。

重要な事は、高精度サイン波形は、AD変換精度以上でないと試験ができません。
高精度サイン波形発生部 → 試験するAD変換部 → データ収集部

3.実測例

実際に測定された結果を右図に示します。
同じ16ビットのAD変換を使用して、入力回路を変更した際に得られた精度波形です。

結果の解析

縦軸に有効精度が得られています。
図Aでは、16ビットの下位±2ビットが振れていて、有効精度は14.3ビットです。
図Bでは、16ビットの下位±1ビットが振れていて、有効精度は15.3ビットです。
また、これらの波形からノイズ成分が得られ、ノイズ解析に非常に有効な方法です。

解析について

右図の結果を得るのに、参考文献からの資料を基に、弊社独自のソフトで解析しています。


(参考文献)

TI社ADコンバータ性能のダイナミックテスト方法
http://focus.tij.co.jp/jp/lit/an/jaja208/jaja208.pdf